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食品事業者こそ考えたい食品ロスの基礎知識

(※このページは2022年2月11日に更新されました)

 

 

最近、コンビニのおにぎりに5%ポイント付与のラベルがついているのをご存知でしょうか?

 

じつは、食品ロス回避プロジェクトのひとつとして、国の主導で行われています。

 

「食品ロス」という言葉が多く聞かれるようになりました。

 

「じゃあ、食品事業者は、何をすればいいの?」

「何ができるの?」

という疑問をお持ちかと思います。

 

この記事では、食品事業者から見た食品ロスと対策、補助金、制度融資の活用方法がわかります。

 

 

補助金申請をはじめとする行政手続に詳しい食品行政書士が、わかりやすくお伝えします。

  

 


食品ロス問題とは


食品ロスとは、「まだ食べられる」のに廃棄される食品のことです。

 

日本では、年間2550万トンの食品廃棄物等が出されています。

このうち、食品ロス、まだ食べられるのに廃棄される食品は612万トン。

 

国民一人当たり、お茶腕1杯分(132グラム)の食べものが、「毎日」捨てられています。

 

「もったいない」と思いませんか?

 

資源の有効活用や環境への配慮から、食品ロスを減らすことが必要となります。

減らすためには、 食品事業者、消費者双方の協力が必要です。

 

平成24年4月から環境省及び農林水産省が食品ロスの削減を図っています。

  

また、食品ロスの要因として、消費者の「過度な」鮮度志向があるのではといわれています。

 

 


食品業者から見た原因と対策は


では、食品事業者から見た食品ロスの原因と対策とは何でしょうか? 

まず、原因として、

 

・製造業:製造工程のロス(パンの耳など)、返品

 

・卸・小売業:返品、期限切れ、売れ残りや破損品

 

・外食:仕込みロスや食べ残し

 

が原因として考えられます。

 

 

次に、対策として、次のものが考えられます。


・業種共通: 

商慣習見直し(3分の1ルール、返品・過剰在庫削減)


・製造業: 

製法、容器包装改良による賞味期限延長

 

・卸・小売業: 

売り切り、配送時の汚損破損削減、小容量販売

 

・外食: 

調理ロス削減、食べきり、持ち帰りの働きかけ

 

 

3分の1ルールとは、「納品可能期限」と「販売可能期限」を設ける商習慣です。

 

まず、製造日から賞味期限までの合計日数を設定します。

 

つぎに、合計日数の3分の1を経過した日までを「納品可能期限」とします。

 

同様に、合計日数の3分の2を経過した日までを「販売可能期限」とします。

 

ですので、お店は、合計日数の3分の2が残っていないと仕入れません。

 

そして、残り3分の1を切ると、消費者に販売しません。

売れ残った商品は、メーカーに返品するか、廃棄するというルールです。


つまり、メーカーから見れば、合計日数の3分の1の間に売り切らなければなりません。

賞味期限の意義がなくなるような、頭の痛い商慣習が続いてきたのです。

  

近年では、このルールが合理的根拠はないとして改善に向けた動きがあります。

 

 


食品ロス削減のための補助金、制度融資とは


では、食品事業者として、「次の一手をどうするか?」思い悩むところだと思います。

 

食品ロス削減のための補助金、制度融資があります。

なんと言っても、先立つものはお金です。

これらの活用も視野に入れてはいかがでしょうか。

 

1.補助金

食品廃棄物等の再生利用等の実施を政策目標に掲げており、その補助事業を支援しています。

 

・食品ロス削減国民運動の展開
補助率   :定額、1/2以内
事業実施主体:民間団体等

 

・食品流通の川下における食品廃棄物の再生利用等の促進
補助率   :定額、1/2以内
事業実施主体:民間団体等

 

 

2.制度融資
日本政策金融公庫が以下の事業に融資しています。

制度融資ですので、要件を満たせば融資を受けられます。

 

・再資源化対策事業:

食品残さ(残りかす)の選別・堆肥化施設の整備、食品残さからの有用食品素材の抽出・精製

 

・食品流通対策事業:

低温物流センター、高度な品質管理手法を導入する流通施設の整備

 

・新規事業育成事業:

高度な技術開発のための研究設備・研究開発費、技術開発後の企業化・量産化施設の整備

 

 


まとめ


いかがでしたでしょうか?

 

食品ロス問題といわれても、すぐ、何をしたらよいのかわからない。

それは、競合他社も同じです。

 

ですが、避けて通れない問題です。

先手を打って、新しい成長のため、補助金、制度融資をご検討されてはいかがでしょうか?

 

 

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